株式会社 経営共創基盤

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IGPI五周年カンファレンス

2012年7月6日(金) 大手町サンケイプラザ

2012年4月に設立5周年を迎えた経営共創基盤(IGPI)。
同年7月6日、伊藤邦雄氏(IGPI経営諮問委員会委員長・一橋大学大学院教授)、船橋洋一氏(一般財団法人日本再建イニシアティブ)をゲストスピーカーとして迎え、総勢約300名の参加のもと、5周年を記念するカンファレンスが東京大手町のサンケイプラザにて開催された。

【主催者挨拶】

IGPIパートナー/代表取締役CEO 冨山和彦
「創業から現在までの活動報告」(5周年カンファレンス当日のスライドを使用)

【総括】

一橋大学大学院商学研究科教授、IGPI経営諮問委員長 伊藤邦雄氏

【基調講演】「再建」の思想-Fukushima後の戦略課題」

一般財団法人 日本再建イニシアティブ 理事長 船橋洋一氏

【レセプション】

乾杯挨拶:ウシオ電機株式会社 代表取締役会長 牛尾治朗氏

【主催者挨拶】

"成長をドライブする『共創型ハンズオン』経営支援"

 2007年4月に創業し、秋葉原に本社を構えた7月時点で25名だった組織が、設立5周年を迎えた現在では130名の規模に拡大。プロスタッフの50%超は、クライアント企業・出資先企業に常駐して活動。残りは、経営コンサルタントやM&Aアドバイザーとして活動していると説明。組織の拡大に伴い、当初20件程度であったプロジェクト数が、現在までで延べ200社となり、クライアント企業と共に課題に取り組んでいる。
 企業再生を専門としている会社という認識が巷で根強く存在しているが、実際、再生型案件は約15%を占めるに留まり、成長支援や新規事業開発などの成長をドライブしていくテーマが大半。「経営共創基盤の英語Industrial Growth Platform, Inc.(略称IGPI)が示す通り、創業時からの志として、「Growth:クライアントの成長」の支援を高く掲げてきた」。
 また、経営課題への対応方法としては、検討チームを組み解決策を導出していく集中プロジェクト型の経営支援スキームに加え、クライアント企業の方々とIGPIプロフェッショナルとで“実務の中で、走りながら仮説検証し、スピーディに判断・実行業務を行っていく”スキームが増えてきている。このスキームこそ、「世の中が変化する速度と振幅が大きくなる中で、時宜を見失わないための最も実効的な選択肢」であると感じている。またそうして、「いわゆるコンサルティング型の案件(期間3から4カ月)、あるいは出向や転籍の形で人材をお送りする実行支援型の案件(半年から数年)、さらには出資も伴いつつ経営支援する案件(年単位から永続的)」と、様々なクライアント企業がおかれた状況・抱える課題に応じながら、多種多様なプロジェクトを柔軟な設計で展開している事が示された。
 実例として、台湾に本社を置くKKBOX社の取組みが紹介された。
 IGPIは、デジタル音楽配信を生業とするKKBOX社に対して、一年間にわたり台湾へプロフェッショナルスタッフ1名を常駐させ、日本の大手企業がKKBOX社を傘下におさめるまでのM&Aプロセス、またM&A後の経営統合(PMI)、さらにシナジーを狙っての日本国内での展開までの一連を支援。
 「KKBOX社は、自社のサービスで世界を制覇していこう、との展望を掲げる企業です。そのような、世界一級の人材が世界一級のビジネスを創っていく場、そこにIGPIも主体として参画して、価値をまさに共創しています」と、冨山は力強く語った。
”IGPIの海外展開”
 昨今、クライアントのニーズもグローバル化し、特にアジアを睨んだものとなる中で、中国中心に7拠点を構えるプロフェッショナルファームであるCASTグループと業務提携し、上海にIGPIオフィスをオープン。「数多くの修羅場を通じて日本企業と日本人経営者の長所と短所を知り尽くすIGPIと、2000年以来、中国における日系企業の生理(マーケティング、法務、会計)をつぶさに観察してきたキャストグループによる共同作業は、今後の中国戦略を効果的にサポートできる最良のチームであると確信する」とCASTグループ代表村尾氏の力強いビデオメッセージも流れ、IGPIの今後のアジア展開を打ち出した。
”みちのりホールディングスの取組み”
 冨山が「現在のIGPIを語る上では外せない」と言う、みちのりホールディングスの取組みについて報告された。IGPIが100%出資し、経営に参画している4社のバス会社(福島交通・茨城交通・岩手県北自動車・関東自動車)は、合計すると、保有するバスの台数は1,700台、従業員は3,000人を数え、日本で三番目に大きいバス会社グループだ。
 冨山は、先の東日本大震災で岩手県北自動車の従業員2名の尊い命が失われたことについて、ご冥福を祈ると共に、各会社の現場力について触れ、「震災からわずか数日後には、激甚災害地区の宮古市から東京まで、はじめてバスを通すなど、力強く立ち上がりました。また、福島交通・茨城交通も、唯一の公共交通機関として、震災当日の夜中から、原発周辺20km圏の住民移送に携わりました。
 震災翌日、3月12日の水素爆発を横目に、IGPIグループの約100台のバスを稼働させ、退避対象者、特に高齢者の方・病気の方など、自力での移動ができない交通弱者の方々の相当数を、われわれ自身も激しく被災している中、まさに命がけで展開いたしました」と話した。
 続いて「わが国にとって、地域公共交通の維持は大きな命題です。その中で、みちのりホールディングスは事業収益力を高め、自らのインフラの再整備に再投資していくという正のサイクルを確立しつつあります」と説明。「地域、住民、金融機関、自治体そしてIGPIで価値を共に創ってきた取組み」として、みちのりホールディングスの報告を終えた。
”これからのIGPI”
 「世の中は激動の時代、この先どうなるかわからない不透明な時代です。そうであればあるほど私たちは、企業としての芯・背骨が大事だと考えています。IGPIにとっては、経営的な付加価値・産業的な付加価値を、クライアント企業・出資先企業のみなさまと共に創り、その結果として長期的・持続的な成長を実現していく、その一助となることが最大の使命です。さまざまな産業領域・テーマ領域が存在しますが、あくまでもこの想いを背骨に据えてこれからも展開していきます」と決意表明をして締めくくった。
【総括】
冨山の報告を受け、IGPI経営諮問委員会委員長でもある、一橋大学大学院教授の伊藤邦雄氏が、今、日本を救うために欠けているものとして、グローバルに耐えうる経営者リーダー、危機に強い経営者・人材の不足について言及。その後、5周年に思う事として、IGPIの特徴を次のようにまとめ提示した。
▽IGPIはこれまで日本に(あるいは世界に)存在しなかった組織=カテゴリーキラー
▽単なるコンサルティング会社でもない、単なるファンドでもない、単なるVCでもない
▽ハンズオンの支援+コンサルティング+VC+事業再生+インキュベーター+新規事業支援
▽メンバー(パートナー)の経験や専門性の多様性
▽個々人のスキルセットの多様性&メンバーシップの多様性と個の中のポートフォリオと個間のポートフォリオ
▽「動的平衡」(福岡伸一)を地で行っている。予測できないシナリオの醍醐味と面白さ
 この6つの特徴と共に、IGPIが日本産業界に大きく貢献しうる組織であることがわかると力説。最後に「是非、IGPIと共に、またIGPIを上手く活用して、日本の明るい未来を創っていってほしい」との言葉で締めくくった。
【基調講演】「再建」の思想-Fukushima後の戦略課題」
続いて、「再建」の思想-Fukushima後の戦略課題と題して、一般財団法人 日本再建イニシアティブ理事長の船橋洋一氏が、福島の原発事故を通して見えた国の形について言及。リーダー不在の今、どこにも経営のない今こそ、日本を建て直す再建屋が必要であり、そのひとつの形としてのパブリック・アントレプレナーシップについての必要性を説いた。
【レセプション】
カンファレンス終了後、レセプションが催された。
登壇したウシオ電機株式会社代表取締役会長牛尾治朗氏は、とても難しいバス事業で収益を上げているIGPIに対して賛辞を呈し、「IGPIの素晴らしい発展とますますの閃きが、ますますの創造力が、日本社会を向上させることを祈りまして」と、乾杯の音頭を取った。
その後、会の途中には、東京フィルのメンバーやオペラ歌手が、5周年のお祝いに2曲演奏。生の演奏に酔いしれながら会話の花があちこちで咲いていた。